🧘♀️ ヨーガとは? 〜心と体をつなぐ叡智〜
ヨーガ(Yoga)は、サンスクリット語の「yuj」(ユジュ)=「結びつける」 という言葉が語源。
「体・心・意識を統合し、本来の自分を取り戻す」 ことを目的とした、インド発祥の叡智です。
ヨーガの起源は 紀元前2000年頃 にまで遡り、ヴェーダ聖典やウパニシャッド聖典に記された「全人的な健康観」に基づいています。
このヨーガの健康観は、実は世界保健機構(WHO)の健康の定義にもつながるものです。
🌍 健康とは? ヨーガ × WHOの視点
私たちは「健康=病気がない状態」と考えがちですが、WHO(世界保健機構)は、健康を次のように定義しています。
💡 健康とは…
✅ 肉体的な健康(病気やケガがない)
✅ 精神的な健康(心が安定している)
✅ 社会的な健康(人間関係や環境が整っている)
✅ スピリチュアルな健康(自分の生き方や価値観が満たされている)
つまり、本当の健康とは、心・体・生き方のバランスが取れた状態。この「全人的な健康観」を実践するのが、まさに ヨーガ なのです。
健康とは
- 肉体に病気や障害がない状態を言うのでなく
- 肉体的にも
- 精神的にも
- 社会的にも
- スピリチュアル(宗教的)にも
完全に健やかでダイナミックな状態をいう。
(Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. )
世界保健機構(WHO)の健康の定義より
🌿 ヨーガ療法とは?
ヨーガ療法(ヨーガセラピー)は、「伝統的なヨーガの智慧を、科学的に研究・実証し、安全に実践できる形に改良したもの」 です。
🔹 健康維持や病気予防に役立つ!
🔹 ストレス軽減や睡眠改善など、心の健康にも効果的!
🔹 人間関係や生活習慣の改善にも活用できる!
💡 「ヨーガは柔軟性がないとできない?」 → そんなことはありません!
ヨーガ療法は、誰でも無理なくできるプログラム なので、初心者や高齢の方、疾患を持つ方でも安心して実践できます✨
📌 詳しくはこちら 👇 日本ヨーガ療法学会
誰でも視聴可能なYouTubeに公開されているレッスン動画は下記リンクからご覧ください。
🌿 人間五蔵説(パンチャコーシャ)とは?

コーシャ(層) | 意味・特徴 | ヨーガでのアプローチ |
---|---|---|
1. 食物鞘(アンナマヤ・コーシャ) | 肉体の層。食事・運動・栄養によって健康が左右される。 | 適切な食事、アーサナ(ポーズ)、運動 |
2. 生気鞘(プラーナマヤ・コーシャ) | エネルギーや呼吸の層。生命エネルギー(プラーナ)が流れている。 | 呼吸法(プラーナヤーマ)、気の流れを整える |
3. 意識鞘(マノマヤ・コーシャ) | 感情や思考の層。ストレスや不安が影響を与える。 | 瞑想、マインドフルネス、リラクゼーション |
4. 理知鞘(ヴィジュナーナマヤ・コーシャ) | 直感や知恵の層。正しい判断力や洞察力に関わる。 | 哲学の学び、自己探求、瞑想 |
5. 歓喜鞘(アーナンダマヤ・コーシャ) | 魂の層。無条件の幸福や純粋な存在のレベル。 | 深い瞑想、自己の本質に気づく実践 |
これらの鞘の傷つきが、病気発生の原因となります。
🐎 人間馬車説とは?
ヨーガ哲学では、人間の構造を馬車にたとえて考えます。
これは、「私たちの心と体がどのように働くのか」を理解するのに役立つ教えです。
馬車の部分 | 象徴するもの | 意味・役割 |
---|---|---|
馬 | 感覚(視覚・聴覚・味覚など) | 外の世界からの情報を受け取る。暴走しやすい。 |
手綱 | 心(マインド) | 感覚(馬)をコントロールする。感情や欲望の働きを持つ。 |
御者 | 知性(理性・判断力) | 手綱(心)を使い、馬(感覚)を適切に導く。 |
馬車 | 肉体(身体) | 感覚・心・知性の影響を受けて動く。 |
乗客 | 本当の自分(魂・アートマン) | 本質的な自己。平和で満たされた存在。 |
💡 人間馬車説のポイント
- 馬(感覚)が暴走すると、馬車(身体)も不安定に。
- 手綱(心)をしっかり持ち、御者(知性)がコントロールすることが大切。
- 最終的に、乗客(魂)が快適に旅をすることが目標。
ヨーガは、この「馬車を安定させるための実践」とも言えます。
カタ・ウパニシャッドに以下のような記載があります。
「真の自分とは、馬車の中に座っている主人である。人間の身体とは車両である。馬車の御者とは理智(外からの情報を判断する心理器官)である。車両と馬た ちとをつなぐ手綱が意思(外からの情報を理智に伝える心理器官)である。(眼や耳や皮膚や手足や生殖器など10種類の)感覚器官が馬たちである。これら感 覚器官が追い求めるのが、馬が走る道というものである」
🧘♀️ 潜在意識とトラウマ|ヨーガで「本当の自分」を取り戻す
「引き寄せの法則を試してみたけど、うまくいかない…」
「ポジティブに考えようとしても、なぜか同じパターンを繰り返してしまう…」
こうした悩みの多くは、「潜在意識のブロック」 が関係していると言われています。
🌀 潜在意識と「チッタ」の記憶袋
私たちの意識には、大きく分けて顕在意識(表の意識)と潜在意識(無意識の領域)があります。
🌿 「こうなりたい!」と思うのは顕在意識。
🌿 でも、実際の行動や選択を決めているのは潜在意識。
ヨーガ哲学では、潜在意識のことを「チッタ(記憶の貯蔵庫)」 と呼びます。
そして、このチッタの中に蓄積された「サムスカーラ(過去の記憶や印象)」 が、私たちの行動や選択を無意識に決めてしまう のです。
例えば…
✅ 「お金が欲しい」と思っているのに、無意識に「お金は苦労しないと手に入らない」と信じていると、なぜかいつもお金が逃げていく。
✅ 「いい恋愛がしたい」と願っているのに、過去の失恋の記憶がブロックになり、同じパターンを繰り返してしまう。
このように、過去の経験・トラウマが「無意識のブレーキ」になっていることが多い のです。
💡 ヨーガの教えでは、「サムスカーラを浄化すること」で、本来の自分を取り戻し、人生を望む方向へ進めるようになる とされています。
🕊️ ヨーガ・スートラが教える「心の浄化法」
古代インドの経典 「ヨーガ・スートラ」 には、「心を整え、潜在意識のブロックを外すための8つのステップ」 が記されています。
🧘♂️ ヨーガの八支則(ヨーガ・スートラ第2章29節)
ヨーガ・スートラには、心と体を整え、本来の自分に戻るための8つのステップ(八支則)が記されています。
ステップ | 内容 | 実生活への活かし方 |
---|---|---|
1. ヤマ(禁止事項) | 社会や他者との関わりの中で守るべき行動規範 | 暴力・嘘・盗み・過度な欲望を避けることで、心を軽くする |
2. ニヤマ(勧められる行動) | 自分自身の内面を整えるための習慣 | 清潔さ・満足感・努力・学び・信仰を日々の生活に取り入れる |
3. アーサナ(ポーズ) | ヨーガの体操。肉体を整え、安定させる | ストレッチやヨーガのポーズで、身体の柔軟性と安定感を高める |
4. プラーナーヤーマ(呼吸法) | 呼吸をコントロールし、エネルギーを整える | 深い呼吸を意識し、リラックス&集中力を高める |
5. プラティヤハーラ(感覚の制御) | 外の刺激に振り回されず、内面に意識を向ける | SNSや情報過多から離れ、自分自身の感覚に集中する |
6. ダーラナ(集中) | ひとつの対象に意識を集中させる | 仕事・読書・瞑想など、一つのことに集中する時間を作る |
7. ディヤーナ(瞑想) | 思考を超えて、深い静けさの中に入る | 毎日5分でも、呼吸に意識を向けて静かに座る時間を作る |
8. サマーディ(三昧) | 心が完全に落ち着いた悟りの境地 | 自然と満たされ、人生の流れに身を任せる感覚を大切にする |
🌿 どうすれば潜在意識を整えられる?
「ヨーガって、ポーズをとることじゃないの?」と思う人も多いかもしれません。
実は、一般的に行われているヨーガの体操や呼吸法は、この 8ステップのうちの「3. アーサナ」「4. プラーナーヤーマ」 にあたります。
つまり、ヨーガは 「体を整える」ことからスタートし、最終的には「心や潜在意識を整える」ことを目的としている のです。
一般的に行なわれているヨーガの体操や呼吸法は、ヨーガ修行の3段階、4段階にあたります。
🌟 ヨーガで心をクリアにするための3つの実践
💡 「潜在意識のブロックを解消するには、まず何をすればいい?」日常で取り入れやすい、3つのステップを紹介します。
① 呼吸を整える(プラーナーヤーマ)
✅ 1日1分、深い呼吸を意識する
✅ 不安を感じたときは、ゆっくり息を吐くことを意識する
🌿 「呼吸=心の状態」。呼吸が浅いと、不安や焦りも増えやすい。
② 身体を整える(アーサナ)
✅ 簡単なヨーガのポーズを取り入れる(例:猫のポーズ・前屈など)
✅ 体がゆるむと、心もゆるむ。筋肉の緊張がほぐれると、思考のクセも変わる!
③ 心のクセを観察する(プラティヤハーラ〜ディヤーナ)
✅ ネガティブな思考が浮かんだら「本当にそう?」と問いかける
✅ スマホやSNSの情報を減らし、自分の感覚を大切にする時間を持つ
🌿 「自分が本当にどうしたいのか?」を感じる時間が、潜在意識のクリアリングにつながる。
🌟 ヨーガ療法実習で得られること
ヨーガを通じて、心と体を整え、「自分らしく生きる」ためのサポート をします。
✅ 体の健康(柔軟性・筋力・呼吸力UP)
✅ 心の安定(ストレス軽減・不安解消)
✅ 思考のクリアさ(集中力・直感力UP)
✅ 自分を深く知る(本当の自分に気づく)
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⛰️ ヒマラヤでのラージャ・ヨーガ修行 〜標高4000メートルでの気づき〜
2016年の夏、私はヨーガの師である木村慧心先生とともに、インド・ヒマラヤのマナリでラージャ・ヨーガ修行をする機会に恵まれました。

標高が高くなると木が生えない

木村慧心先生と一緒に
標高4000メートル、酸素の薄い過酷な環境。
そんな場所でのアーサナ(ポーズ)、プラーナーヤーマ(呼吸法)、瞑想は、まさに「生きる」ことそのものを見つめ直す時間でした。
息をするだけで精一杯になるほどの薄い空気の中、「呼吸を整える」ことの本当の意味を、身をもって体験する。
心が揺れるたびに、大自然の静けさが「今この瞬間に集中すること」の大切さを教えてくれる。
そんな修行の日々は、自分自身と深く向き合う時間でもありました。

ヒマラヤで一緒に修行した仲間とともに
聖名拝受式にも参加し、「ヨーガの道をより深めていく」 という決意を新たに。ともに過ごした同期や先輩方に支えられながら、この旅が大きな自信となったことを今でも鮮明に覚えています。
ヨーガとは単なるポーズではなく、どんな環境でも「自分を調える」ための智慧。
ヒマラヤでの修行を経て、私はそのことを体の芯から実感しました。